これまで受精のしくみは生物種間でかなり異なると考えられてきたが,近年,配偶子形成や融合の機構には動植物で共通の原理が存在することが明らかになってきた.受精機構の研究は農学・医学など多岐にわたる分野での応用が期待されている.さまざまな動植物の受精のしくみを解説するとともに,受精研究の最新の知見を紹介する.「受精」という生命の根幹にかかわる機構を生物種横断的にまとめた意欲的な専門書.