精神分析的心理療法を学ぶ 発達理論の観点から

「分析家はステレオタイプであってはならない」――。その観点から、患者と共に感じ、同化し触れ合い、専門家としてあるためのスキルを簡潔に解説。自我心理学的対象関係論、発達論による治療技法をQ&A形式で事例を交えて構成された本書は、読者が自らの実践を体系的に整理できるように編集されている。したがって入門書でありながら、臨床経験豊富な分析家にも役立つ一冊。本書は大きく三段階で構成されている。第1章~第6章では理論的な解説がなされ、その理論を第8章と第9章では事例を挙げて論じ直している。さらに、第13章と第14章では、もう一度、生涯発達を辿り直す形で論じられ、議論がスパイラルに進展していく。すなわち、繰り返しの中で理解が深まっていく仕掛けになっている。また、より理解が深まるよう、原書では巻末の文献表に記されている解説文を、原注の形式で本文中に織り込んだ。著者ブランクの書は、本邦初の紹介である。






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